■広徳寺本堂・屋根には北条氏の家紋
写真提供:あきる野市
応安6年(1373)創立の臨済宗建長寺派の代表的寺院の古刹。境内にあるカヤとタラヨウの木は都下最大のものといわれ、都の天然記念物に指定されているほか、秋川南岸の秋川丘陵中腹の静寂な雰囲気に包まれる境内全体も東京都の指定史跡となっています。茅葺きの総門は室町建築の面影を残し、正面の「穐留(あきる)禅窟」の額は出雲国松江藩主松平不昧の筆といいます。
寺伝によれば、室町時代のはじめの明徳年間(1390-94)、秋川沿いの小和田村の長者の妻が小さな堂を開基し、応永10年(1403)前建長寺住職が開山したという。そして天文の頃(1532-55)に小田原北条氏・氏康が寺領を寄進して再興したと伝わります。
江戸時代の寺領40石は都下では有数の寺格を有し、直属の農家も十軒ほどあり、数人の僧侶が常駐していました。