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御前山古生層は,氷川の南方にある御前山を中心として,それから北方と南東とに延びる細長い帯状分布を示している.本層の西側には小河内層群,東側には氷川層が分布していて,それぞれ断層で接している.(写真2.3.7 雲取山々頂から東を望む)
主として,砂岩・頁岩・石灰岩・チャート・輝緑擬灰岩からなり,石灰岩が特に多い.多摩川の本流沿いでは,境橋から梅久保付近までの,ほぼ1kmの間に本層がよく現れている.この間には,砂岩・頁岩の互層にチャートと石灰岩をはさんでいて,境橋の東詰にある黒灰色の石灰岩からは,後述のような紡錘虫化石が得られている.
御前山の山頂部は厚い石灰岩によって構成されている.この石灰岩は,山頂からほぼ稜線に沿って南東へ延びていて,檜原村本宿方面まで連続している.
本層の一般走向は,御前山から北部では北40°西,傾斜は北東へ70°〜垂直.南部の秋川方面では,走向は北60°〜70°西で,北へ70°〜80°傾き,共に単斜構造をなしている.化石は,高岡善成(1951)の報告によると,次のものが産出している.
・境橋Neoschwagerina sp.,Yabeina sp.,Schwagerina sp.
・北秋川の大沢橋の西200mYabeina sp.,Schwagerina sp.(以下略)
従って,御前山古生層の時代は二畳紀に相当する.本層の厚さは,高岡によれば430mである.