2.6 青梅林業の素材生産と流通構造
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2.6 青梅林業の素材生産と流通構造

2.6.1 素材生産と製材工場

 東京都の素材年間生産量は,1970年代には10万m3を超えていたが,最近は約5万m3である.そのうち青梅林業の中心地である西多摩が80%,残りが南多摩及び国有林・島嶼で,樹種はスギを中心とした針葉樹が大部分である.筏流送を行っていた当時は損傷がはなはだしかったので,素材が主で,杣角でも筏の上積みに限った.しかし,輸送方法がトラックに変わったので,漸次,製材が多くなった.立木生産者である山元から立木を求めて伐出していたかつての元締が,明治以降製材業へ進出することになり,初め動力を水車に求めた.それが後に電力になったので,輸送の便に恵まれた幹線道路に近い地点に移り,消費地に近づいた.(表8.3.28 東京都の地域別樹種別素材生産量)

 表8.3.29をみると,西多摩地区では1969年には75kW(100馬力)以上の製材工場は3工場にすぎず,22.5kW(3馬力)未満の零細な工場が圧倒的に多かった.浅川流域の南多摩地域も同様に非常に零細であった.1980年現在では,22.5kW以下の零細な工場が減少し,37.5kW(5馬力)以上の工場が増加している.すなわち,青梅林業における生産の減少により,小規模な製材工場が淘汰され,次第に大型化の傾向にあるといえよう.もちろん,37.5kW以上の工場においても,地域内生産量の絶対量が不足しているので,その不足を再生材の賃びきや外材の製材で補っている設備過剰の状態である.

 青梅林業は従来,足場丸太を生産の軸としてきたが,1960年代の高度成長期以降,鉄パイプなどの代替物の普及により,足場丸太の需要が近年急激に減少した.そのため,素材の約7割が製材品となり,3割が丸太材となっている.製材品は65%が小角物,15%が板類,20%がひき割類である(参39).



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