2.1 武蔵野の開拓と集落の発達
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第2節 中流地域

2.1 武蔵野の開拓と集落の発達

2.1.1 武蔵野の自然と開発

 関東山地から出た多摩川は,平地を流れて中流部を形成するが,その左岸には武蔵野台地,右岸には多摩・加住・草花の諸丘陵ならびにその間にはさまれた八王子・秋留などの盆地が広がっている.

 武蔵野台地は青梅市付近を扇頂として,西から東へ次第に緩傾斜を示す扇状地状の洪積台地である.全体として起伏が少なく,見渡すかぎりの広い台地である.しかし,多摩川に向かって,何段かの段丘地形を作り,また台地の中央部に紡錘状の狭山丘陵,台地南縁には浅間(せんげん)山(府中市)の小さな丘があって,武蔵野の地形に変化を与えている(参28).

 台地の東部には,標高約50〜60mの所に南北に分布する池沼群があり,これから流れ出る河川が台地面を侵食して,樹枝状の侵食谷を発達させている.台地の西部には谷の発達があまり認められないが,野川・三鷹川などいくつかの河川があり,多摩川の支流となっている(参29).

 武蔵野台地の表面には厚い関東ローム層が覆い,その下部は厚い砂礫層と粘土層とがあり,基盤はおおむね凝灰岩をもって構成されている.台地の地形の発達史を考えると,かつて関東山地から流れ出た水系によって扇状地が作られたが,後に地盤が隆起し,さらにその表面に周辺の火山の活動がもたらした火山灰を起源とする厚いローム層(厚さ5〜10m)が形成された.

 このように武蔵野台地では,表土の下にあるローム層や砂礫層の堆積が厚く,地下水を浸透するため地下水面が低く,乏水性の台地としての特色をもっていた.武蔵野といえば,水に恵まれない土地として知られ,これが武蔵野の開発を遅らせる要因となった.(図8.4.15 武蔵野台地の地形と集落



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2.1 武蔵野の開拓と集落の発達