2.3 歴史的考察
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2.3.1 種の変化

 表9.3.1は初めての確認年度をおもにして流域別に分類したものである.その中で戦前に確認されたのが17目34科145種(56%)もあるが,大部分は下流の河口付近で,一部中流域もある.その中で戦前発見されただけで戦後の記録が全くないのは次の13種である.

 @カワウ,Aアカツクシガモ,Bツクシガモ,Cビロードキンクロ,Dシノリガモ,Eウミアイサ,Fオジロワシ,Gサルハマシギ,Hオオキアシシギ,Iカラフトアオアシシギ,Jクロハラアジサシ,Kシラコバト,Lノジコ

(1)変化

 表9.3.1の鳥254種を戦前を1項とし戦後を10年単位で区切って整理すると表9.3.4のようになる.

 表9.3.4記によれば,戦後の数値は時代相に応じた生活状況や自然への関心度を表していることがわかる.そして,戦前の報告を下流域を主としたものだが,戦後1970年代以降の野鳥相調査(探鳥,バードウォッチング,センサス)は中流域がおもな場所となっている事実も明らかである.それ以前は種を数え,珍鳥を追うことが多かったがこの10数年は種の個体数を観察する方向へと展開し,数値による発表もみられるようになってきた.

戦前発見と戦後のそれとの比は145:109=57%:43%=6:4となる.

(2)科別分析

 多摩川を比較的広域(多くは全域)にわたってまとめた資料を使用して,科ごとに種数をまとめたのが表9.3.5である.科としてみわたすと戦前確認種が圧倒的に多く34科(76%).戦後登場したのは11科(24%)である.種類が多い(4種)のはハヤブサ科で他はすべて1種である.戦後進出種は水辺のが5科,山野のが6科である.戦前のでは水辺10科に対し山野24科ということになる.



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